以前にこのブログでも取り上げた、名古屋のスカウトグループが領収書を偽造して逮捕されたニュースの続報が入ってきました。結局『不起訴処分』となった模様です。こうした風俗関係のニュースがあるとついつい見てしまうのではないでしょうか。しかし、『不起訴』ってよく聞くけど意味が分からない。知らないと不安でビクビクしてしまいますが、知ってさえいればリスクをある程度把握することができます。今回は『不起訴』も含めて、風俗店が摘発を受ける一般的な流れを説明します。
報道によりますと
女性の紹介料を不正に受け取る目的で、架空の人物を装って領収書を作成した疑いで逮捕されたスカウトグループ幹部とされる男性が、不起訴処分になりました。
名古屋・栄地区のスカウトグループの幹部とされる男性(31)は5月から6月にかけ、性風俗店で働く女性の紹介料などを店から不正に受け取ることを隠すため、架空の人物を装い領収証を作成した疑いで逮捕されていました。
名古屋地検は男性を7日付けで不起訴処分とし、処分の理由は明らかにしていません。
東海テレビ 2025年10月8日 5時30分配信
いきなり摘発はない

ニュースを注意深く見てみると、『○〇県警○〇署が』という時と、『○〇県警』で止まっている時があります。
実は小山署もそうなのですが、所轄署の生活安全課には2~3人しか警察官は配属されていません。警察官とは別に事務官という人もいます。警察署で働いているからといって、全員が警察官ではないのです。
生活安全課、通称『生安課』は風俗関係と猟銃や美術品の刀、中古品を扱う古物商などの手続きをする部署です。風俗関係ですと、最も仕事量が多いのはパチンコ店です。新台入れ替えのたびに構造変更申請書が提出されて、その都度検査と営業許可証が発行されます。
池袋署や新宿署などの東京区部の警察署にはたくさんの人員が配置されていますが、その他の地方の所轄署では、生安課の人員は事務官も含めて4~5人が普通です。ですから、結構仕事量は多いと思います。
限られた人員で仕事をこなさなければいけないので、緊急ではない風俗店の摘発を所轄署が行うことはありません。だいたい摘発は県警が直接行います。
一般的に違法な営業をしている風俗店には、それが軽微な違反であれば所轄署から口頭注意を受けます。場合によっては始末書の提出も求められます。
キチンと届け出のあるお店なら、だいたいは事情聴取と始末書の提出で済みます。
口頭注意を何回か受けたにもかかわらず、営業を改めないお店に対しては県警が動きます。その場合は摘発を受けて、関係者は逮捕されます。
メンエスのようにモグリ(無許可・違法)の風俗店はいきなり県警案件です。スカウトもある意味モグリの風俗関係業者です。スカウトも県警案件です。これらは事前の口頭注意はありません。モグリですから正式な窓口がないのです。ですのでいきなり摘発となります。

正式な届け出があれば、責任者も連絡先も分かりますが、違法業者はそれが分からないですからね。だから違法業者はいきなり逮捕です。
これらのお話ですが、法律としてルールとして定められているわけではありません。店長の経験上このような流れが今までの一般的なお話というだけです。
不起訴って何?

摘発を受けて逮捕される場合、それは警察に逮捕されます。「そんなの当たり前」と思うかも知れませんが、例えば政治家や大物経営者などは検察に直接逮捕されることがあります。一時期話題になった私人逮捕の他にも厚労省の麻薬捜査官や海上保安庁など逮捕権を持っている人ってたくさんいます。
警察に逮捕された場合は、警察で事情聴取されます。その後検察に送られてまた事情聴取されます。よく映画やドラマで「同じことを何度も聞くな」というシーンがありますが、それぞれ違う役所で事情聴取があるので、同じことを何度も言わなくてはいけません。
警察では何があったのかはもちろんのこと、今後の犯罪防止のために詳しい背後や周辺関係について取り調べを受けます。検察では、裁判のための取り調べを受けます。警察と検察では取り調べの目的が違います。
検察で、「裁判するほどでもない」と判断されると『不起訴処分』となります。不起訴処分になると所定の手続きが終われば釈放されます。しかし、裁判で有罪になったわけではありませんが、裁判をしていないので無罪でもないです。
今回のように背後関係や関係者が捜査で判明していると、釈放されたからといって同じことはもうできなくなります。スカウトが管理しているキャスト一覧を警察に把握されてしまうと、そのキャストが在籍していれば今でもスカウトを利用していることが分かってしまいます。この報道の件は、風適法の改正前の出来事です。改正された今は、スカウトと取引があるだけでお店もスカウトも摘発できます。

過去に全国規模のスカウトグループから紹介を受けていた人は、その資料は既に警察に押収されています。スカウトに身分証とか見せたよね。
アレ、全部警察に行っていると思った方が良いよ。
キャストへの影響は?

今現在の風潮ですと、『キャストは被害者』的な扱いになっています。悪質ホスクラ問題と絡んで、『搾取される女性』という位置づけが大勢を占めているようです。
今のところキャストが摘発の対象になることはないでしょう。仮に摘発の現場に居合わせたとしても、その場での事情聴取で終わると思います。しかも、スカウトを利用していないキャストに対しての事情聴取もない模様です。これまでの捜査で、『誰がスカウトを利用しているキャストか』は判明しています。つまり、スカウト利用キャストはバレています。
大切なのは、素直に事情聴取に応じることです。無駄に反抗しないようにお願いします。取り調べが長引くだけです。
スカウトを利用しているお店を選ぶと、ある日突然摘発のリスクがあります。キャストにとって最も大きな影響は、その日の精算ができなくなること。その日頑張った分はゼロ円になると思ってください。なぜなら店長などの責任者が逮捕されてしまうから。多くの場合、男子スタッフは全員いったん逮捕されて、警察署に連れて行かれております。残されるのはよほどの下っ端だけです。それではお給料の精算ができません。
まとめ

実際スカウト経由のキャストが在籍しているお店では、摘発のリスクもさることながら、ヒイキがあることが普通です。スカウト経由では最低保障が付いていることが多いです。お店は保証割れを防ぐために、優先的にスカウト経由の出稼ぎ嬢にマッチングしようとします。摘発のリスクよりも、こちらの方がキャストとしてはデメリットが大きいです。つまり、スカウト経由のキャストがいるお店では、一般応募したキャストは稼げないということです。
その点当店デリヘル-パイ-小山店では、オープン以来ずっと『スカウトとポータルサイトが風俗業界をダメにする』と言い続けております。当店は過去一度もスカウトを利用したことはございません。摘発リスクゼロです。
在籍嬢に優しいパイにおいでよ。